購書ときどき読書、まれに訪書
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ちょっと宣伝
白居易与日本古代文学白居易与日本古代文学
(2012/07)
雋雪艶 高松寿夫 編

商品詳細を見る


大伴旅人《赞酒歌》的构思与表现 --源于中国文学的影响及短歌的独创 李满红
《枕草子》堺本与前田家本对《白氏文集》的受容堺本的随想群与《和汉朗咏集》 山中悠希
《枕草子》与白居易的诗文 冯海鹰
《源氏物语》"玉鬟十贴"中《白氏文集》的引用 "篝火"卷中"白诗"的转换之妙 阵野英则
《源氏物语》与白居易的《陵园妾》 --"习字"卷、"槿姬"卷与白诗在表达方式上的关联 中西智子
《荣花物语》对新乐府《缭绫》的引用 --训读、摘句方式的白诗受容 岡部明日香
敕撰集中的汉故事题和歌--以对白居易的受容为中心 錺武彦
从诗语到歌语--以"浮生""春梦"为例 隽雪艳
解读《长恨歌》 --兼述日本现阶段《长恨歌》研究概况――下定雅弘
白居易"风情"考 --关于"一篇长恨有风情"的真正含义诸田龙美
惜绢之歌 --《万叶集》、《白氏文集》与朝鲜汉诗 丹羽博之
日本平安时代文人与白居易 --以岛田忠臣和菅原道真与渤海使的赠答诗为中心 河野貴美子
《千载佳句》所载白居易佚诗考辨 --兼论中唐的歌传配合创作 谢思炜
大江匡衡《述怀古调诗一百韵》对白居易思想的传承 木户裕子
高阶积善劝学会诗序考 --白居易诗文与天台教学的受容 吉原浩人
都市研究:京都的都门与杨柳 --五山诗人与王维、白居易的关系 张哲俊
《菅家文草》元禄刻本正文性质 高松寿夫
スポンサーサイト

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

CD-BOX『上海老歌』(中国唱片上海公司出版)
上海老歌上海老歌
商品詳細を見る

(CD20枚組,中国唱片上海公司出版,解説書252頁)
租界時代から内戦終結までの中国の大衆歌謡(popsongs)を集めたCD-BOX。ジャズ調・伝統曲調渾然とした曲の数々。
ご存知の通り、このころの日本の歌謡曲も、ジャズ調あり、演歌調あり、そして“支那”調ありで、状況的にはこのCD-BOXに収録された曲の数々と響きあう部分が大きい。日本と中国の距離が、ある意味で現在よりももっと近かった時代だと思う。私にはそのつもりはほとんどないけれど、日本の戦前・戦中の歌謡曲を論じるには、同時代の中国の歌謡曲を視野に入れないわけにはいかないのではないか、と改めて実感した次第。李香蘭もちゃんと入っています。
中国のアマゾンから取り寄せたが、輸送費込みでも5,000円程度。充実した解説書もついており、お得感充分。

400曲ぐらい入っている曲の中で、一番びっくりしたのは、白虹という女性歌手がうたう「別走得那麼快」という1曲。1948年制作の「霧夜血案」という映画の挿入曲らしく、作詞/文超・作曲/荘宏とあるものの、あきらかにアメリカ映画「The Harvey Girls」(1946)の主題歌「On The Atchison, Topeka And The Santa Fe」をちょっといじったもの。YOU TUBEで聞き比べができます。
白虹「別走得那麼快」
「On The Atchison, Topeka And The Santa Fe」
本CD-BOXには、海外の曲のカヴァーはあえて入れてないようだけれど、きっと少なくなかったはず。上記の「別走得那麼快」はたまたま入っちゃったものだろうけれど、他の曲も聞いてみたい。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

蜂飼耳・牧野千穂『うきわねこ』(ブロンズ新社)
ほんとうに久しぶりに、絵本を買った。
わが子が小さかった時分には、ずいぶん買ったものである。
もちろん、絵本を読んで(読んであげて)子どもがよろこぶのがうれしかったというのもあるが、やっぱり私じしんが、絵本が好きなのだと思う。
本日、秋の古本まつりで混雑する神保町の靖国通りを北上していて、旧北沢書店の前を通りかかったら、1枚の看板が目に入った。
北沢書店は、私が学生だったころは洋書専門の古書店で、なかなか風格ある雰囲気が店内に漂っていたが、現在は、すくなくとも1階は、完全に児童書の専門店となってしまった。
その北沢書店の店頭に立っていた看板には、《「うきわねこ」原画展》とあり、下掲の絵本の表紙が貼られていた。

うきわねこうきわねこ
(2011/07)
蜂飼 耳・文/牧野千穂・絵

商品詳細を見る


実は、この絵本については、かねてよりその存在を知っており、折に触れては、手にとって見てみたいと思っていた。ところが、いざ本屋に行って、そのことを思い出しても、タイトルが思い出せなかったりして、ついつい確認できないでいた。
でも、今日、看板を見たら、即座に「あれだ」と思いましたよ。
で、さっそく店内に入って、奥の展示スペースに行って、原画の数々をじっくり観て回った次第。
思っていた以上に好みの絵で、お話もよかったので、展示場に平積みされていた絵本のうちの1冊を早速購入した。
作者2人のサイン入り(牧野さんは主人公の猫のイラストも)。
レジでは、おまけにポストカードと名刺大カードのおまけもつく。
たいへんお得な気分。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

ちょっと宣伝
柿本人麻呂 (コレクション日本歌人選)柿本人麻呂 (コレクション日本歌人選)
(2011/04/09)
高松 寿夫

商品詳細を見る

(笠間書院,2011.3.25,122頁,\1,200〈本体〉)

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

若林純『謎の探検家 菅野力夫』(青弓社)
今年のはじめごろであったか、古書市の古絵葉書の中に見つけた1枚は、なかなかインパクトのある1枚だった。
菅野力夫1
「世界探検家・菅野力夫」という肩書と仰々しい扮装から芬々と漂ういかがわしさ。しかし、しっかりとこちらを見据える目力はなかなかのもので、一度目にした者の視線を容易に離させはしない力がある。
安い値段でもあったのでくだんの絵葉書を買い求め、いったいこのご仁は何者であろう、と思ったものの、深追いもせずそのままにしておいたところ、間もなく、その人物について記した新刊書を書店でみつけ、早速購入。
謎の探検家菅野力夫謎の探検家菅野力夫
(2010/05)
若林 純

商品詳細を見る

(2010.5.22,266頁,\2,000〈本体〉)
菅野力夫の絵葉書というのは、絵葉書コレクターの中ではよく知られた存在であるようだが、菅野という人物についてはほとんど詳細は分かっていなかったらしい。ところが、著者によって、晩年の菅野が身を寄せていた縁者宅から、まとまった菅野の遺品が掘り出され、それによって、菅野の足跡がかなり明らかになった。本書は、菅野の遺品中のアルバムの写真や、著者所蔵の絵葉書を多く紹介しながら、菅野の探検家としての活動を紹介する。
明治の末から昭和の初めにかけて、菅野はアジア・中東・アフリカ・南米に旅し、その体験談を日本各地で講演し、併せて絵葉書を販売することで生計を立てていたらしい。昭和38年に死去する直前まで、講演活動を行っていたらしいから、私などにしてみれば、ついこのあいだまで生きていた人物である。そんな人物でも、もはや詳細がすっかり忘れられてしまったことには、人の世の有為転変が思いやられる。たぶん忘れ去られた一番大きな理由は、本人が著書を発表しなかったことにあるだろう。現在なら、ゴーストライターを使っても、まずは体験記を1冊出版するところだろう(たぶんその発想は、明治大正期にあっても同様だったのではないかと思われるが)。
しかし、この菅野力夫という人物、写真写りが実にうまい。絵葉書ばかりでなく、遺品から出てきたスナップ写真でもそれは遺憾なく発揮されており、魅力的な(ある種キッチュな魅力とも言える)写真でいっぱいである。とにかくこれらの資料を紹介してくれた著者・若林氏の功や大である。
著者によれば、菅野の絵葉書は現在までのところ95種が確認されているという。その後、ちょっと気をつけて見ているだけでも、たしかに何種類か目にすることができた。下に掲げるのはそのうちの1つ。
菅野力夫0
第3回の世界旅行(1923年1月-1925年8月)の後に売り出したセットらしいが、内容は第1回以来の写真を取り合わせたもの。中には絵葉書と一緒に、下のような紙片が同封されていた。
菅野力夫4
南米やフィリピンなどへの移民に関する情報を記し、仲介業者である「海外興業株式会社」の紹介をするもの。
移民というスタイルでの日本人の海外進出がさかんであった時期の雰囲気とリンクするものが、菅野の活躍にはあったことは確かだろう。若林氏著書からも、菅野と南米等の日本移民社会との交流が伺えるが、そんな体験談を披露して、新たな移民を促すようなはたらきを担っている部分はあったのかもしれない。
明治・大正期の日本人にとって、海外とは、今では比べ物にならないほどに日常から遠く離れた世界であったとともに、文字通り「新天地」としての魅力を湛えた世界でもあったんだろう。

[若林純『謎の探検家 菅野力夫』(青弓社)]の続きを読む

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

品田悦一『斎藤茂吉』(ミネルヴァ書房)
斎藤茂吉―あかあかと一本の道とほりたり (ミネルヴァ日本評伝選)斎藤茂吉―あかあかと一本の道とほりたり (ミネルヴァ日本評伝選)
(2010/06)
品田 悦一

商品詳細を見る

(2010.6.10,345頁,\3,000〈本体〉)
評伝として上々のものだと思います。対象の人物の経歴的な事実を追うだけでなく、個々の作品や文章の分析の冴えが、読み応えを感じさせる。第3章の『赤光』の短歌の分析が本書のクライマックスでしょう。
第5章・第6章の万葉ブームの中で、歌壇の第一人者として振舞う茂吉の去就の分析もとても面白かったが、こちらは、近代日本の万葉享受の流れをもっと大局的に捉えた別の成果を期待したいところ。
「敗戦」が、実は近代日本の思想的枠組みを、あまり根本的には変えていないのじゃないか―そんな見通しを本書は提示しているように私は見て取りましたが、近代的(国民国家的)万葉観の崩壊は、実は、ここ数年の間に起こったんじゃないか、と私などは思っている今日この頃なのです。万葉だけじゃなくって、〈上代文学〉という不良債権の残務処理を、我々は(好むと好まざるとに関わらず、あるいは、自覚するしないに関わらず)背負い込んでいるような気が、いくつかの身辺の出来事をとおして実感されるのです。
そのあたりの歴史的検証作業は、やってみる必要があると思っているのです。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

四方田犬彦『『七人の侍』と現代』(岩波新書)
『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)
(2010/06/19)
四方田 犬彦

商品詳細を見る

(2010.6.18,216頁,¥720〈本体〉)

なんで「野伏せり」を「野伏せ」って書いてあるんだろう?同じ「伏す」でも、「野伏せり」(「野伏し」も)は自動詞、「野伏せ」じゃ他動詞。「野伏せ」って、何を伏せるんだ?
勝四郎(木村功)を「元服をして間もないといった風」(107頁)というけど、前髪があるんだから、元服前だろうなァ。
その勝四郎が、米を盗まれて途方にくれている百姓たちに金を差し出すシーンがあるけれど、その金を「一分銀らしき貨幣」(109頁)ってのはどうなんですかね。映像では穴あき銭のように見える。時代設定からすれば、永楽銭ってヤツでしょうか。
勘兵衛(志村喬)が、侍の腕試しを試みる有名なシーン、「木賃宿の入り口後方に勝四郎を潜ませ、入ってきた侍に思いっきり竹刀で上段から叩きつけるという試練」って記してある(111頁)けど、「竹刀」じゃなくって、ありゃァ薪だなァ。竹刀じゃ菊千代があんなに痛がったりしないだろう。
で、その「試練」で、五郎兵衛(稲葉義男)の莞爾として言うセリフは、「ご冗談を…」でなきゃァ。「冗談がすぎますぞ」(112頁)なんて、どっから出てくるんだろう。
侍たちが村に入って後、久蔵(宮口精二)が、単身、野伏せりの本拠に乗り込んで翌朝帰って来るシーンを「銃を二丁、土産に帰還…ただ黙って指を二本立てるだけ」(119頁)と描写するのも、もって帰ってきた銃は1丁、「黙って」じゃなくて、「ふたり」と言ってその銃を手渡すんだ。
村の長老(高堂国典)の名ゼリフ「やるべし!」を「やるべす!」(123頁)と記すのは、筆者にはそう聞こえるということなのだろうが、これは赤塚不二夫への敬意も込めて、「やるべし!」と書いてもらいたかった。

どうでもいい揚げ足取りだと思うでしょ?そりゃそうなんですが、でも、けっこう重要なニュアンスがこもった多くのシーンを記憶違いしているとしたら、ちょっとその人の言っていること、真に受けたくなくなりますわね。
たぶん、私の方が「七人の侍」はちゃんと観ているな。

そうそう。「七人の侍」のテーマ音楽には、歌詞もついてるのね。山口淑子が唄っているのがCDになってます。
決定盤 李香蘭(山口淑子)大全集決定盤 李香蘭(山口淑子)大全集
(2009/10/21)
李香蘭山口淑子

商品詳細を見る


テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

ちょっと宣伝
日本古代文学と白居易 王朝文学の生成と東アジア文化交流日本古代文学と白居易 王朝文学の生成と東アジア文化交流
(2010/04/10)
高松寿夫 雋雪艶 編

商品詳細を見る

(勉誠出版,2010.3.31,356頁,\8,000〈本体〉)
はじめに(高松寿夫)
丹羽博之 絹を惜しむ詩歌―『万葉集』と『白氏文集』と韓国の漢詩
李満紅 大伴旅人「讃酒歌」の発想と表現―漢籍の享受と短歌の創作
河野貴美子 島田忠臣、菅原道真の詩と白居易―渤海使との贈答詩を通して
謝 思 [火韋]『千載佳句』所載の白居易佚詩に関する考察―中唐時代の歌伝協同体創作論を兼ねて
木戸裕子 大江匡衡「述懐古調詩一百韻」における白居易受容
吉原浩人 高階積善勧学会詩序考―白居易詩文と天台教学の受容
山中悠希 『枕草子』堺本・前田家本における『白氏文集』受容―堺本の随想群と『和漢朗詠集』
陣野英則 『源氏物語』「玉鬘十帖」の『白氏文集』引用 ―「篝火」巻における白詩からの変換の妙
中西智子 『源氏物語』と白詩「陵園妾」―手習巻および朝顔巻における表現的連関をめぐって
岡部明日香 『栄花物語』の新楽府引用―訓読・摘句による受容と展開
雋 雪 艶 句題和歌から見る日本における中国文化の受容―「浮生」と「春夢」の受容を中心に
錺 武彦 勅撰集の漢故事題和歌―白居易受容を中心に
張 哲 俊 都門・都門柳考―京都の都門柳と王維、白居易との関係について
高松寿夫 『菅家文草』元禄版本本文の性格
あとがき(雋雪艶)

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

内山美樹子『文楽 二十世紀後期の輝き』(早稲田大学出版部)
文楽 二十世紀後期の輝き―劇評と文楽考文楽 二十世紀後期の輝き―劇評と文楽考
(2010/02)
内山 美樹子

商品詳細を見る

歴史は長いけれど、ここ何年も出版部としての見識を持っているのか疑わしくなるくらいに目だった出版成果がなかった出版部から、久々の快挙。
内山先生が、かつて雑誌や新聞に寄せた、そのときどきの文楽公演の時評をまとめた1冊。
私は、いままでの人生で幸せを感じる事柄のひとつとして、越路大夫と津大夫の義太夫を生で聴けたことを挙げてはばからないが、その越路大夫が1987年9月に東京の国立小劇場で語った「酒屋」は、蓑助のお園の人形と相俟って、誠に素晴らしいものであった。大学3年生であった小生は、文楽の公演ではじめて心の底から感動を味わったのだが、その体験の数日後、読売新聞に掲載された内山先生の文楽評を読んで、自分の感覚は間違っていなかったことを確認して、うれしかったのをよく覚えている。もちろん、その記事も収録されている。その記事の前後の4年間(つまり当方が学部生時代ということ)は、比較的よく文楽公演には足を運んでおり、読んでいて懐かしい。津が意外にあっけなく逝ってしまい、越路が引退し、以後、文楽からは遠のいてしまった。
10年近く前、ふと急にまた文楽公演に行ってみたくなり、ふらっと国立劇場の窓口に行って、「文楽の当日券ください」と言ったら、受付のお姉さんに穴の開くほどマジマジと見つめられ、いかにも呆れ果てたという口調で、「当日券はございません」と言われたことがある。我々が学生のときは、当日券でいつ行っても入場できたもんだったような気がしたけど、その後、文楽公演はけっこう人気で席を取るのがむずかしくなったみたい。で、けっきょく20年近く、生の文楽公演には行っていない。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

西原理恵子『油爆老媽』(南海出版公司)
油爆老媽・螃蟹妈妈篇

西原理恵子

商品詳細を見る
油爆老媽・螃蟹妈妈篇


(2008.11,77頁,20元)
つまり、サイバラの『毎日かあさん・カニ母篇』の中国語訳です。中国でもウケるんですかねぇ。オビの惹句には「蜡笔小新媽媽版」って書いてある。「クレヨンしんちゃんのお母さん版」ってことか。
日本版は文字はタテ組で頁も左から右へめくって行く装丁だけれど、中国版は横組で右から左へめくる体裁になっている。その結果、なんと絵が左右反転(つまり写真の裏焼き状態)に処理してある。日本のコミックの海外版って、みんなそうなんですかね?

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

一坂太郎『仁王 知られざる仏像の魅力』(中公新書)
仁王―知られざる仏像の魅力 (中公新書)仁王―知られざる仏像の魅力 (中公新書)
(2009/04)
一坂 太郎

商品詳細を見る

(2009.4.25,308頁,\940〈本体〉)

仏像本がこのところ大手出版社の新書から何冊か出たけれど、私が買う気になった唯一の本が、これ。
いいところに注目したと思う。けっこう方々の寺院にあるものの、あまりメインに注目されない仏像、それが仁王像だと思う。でも、端正な顔立ちの如来・菩薩像に比べて、個性的な造型が多いんですよね。当方、子どものころは、仏像オタクでした。小学校のときの趣味は「寺巡り」。だから、本書収録の我が出身県の仁王像4対は、もちろんすべて見ています。でも、全国にはまだまだ未見のものがいっぱいある。本書を片手に、久しぶりに各地の寺巡りをやってみたくなった。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

雲英末雄『近世俳人短冊逍遥 三光鳥の森へ』(本阿弥書店)
三光鳥の森へ―近世俳人短冊逍遙三光鳥の森へ―近世俳人短冊逍遙
(2009/01)
雲英 末雄

商品詳細を見る

(2009.1.6,318頁,¥2,500〈本体〉)

昨年10月に急逝された雲英末雄先生の遺著。遺著とはいえ、ご本人が初校までは行い、表紙の装丁の指示などもなさっていたという。その表紙に用いられているイラストは、著者じしんが少年時代に捕獲して育てようとしたしたものの死なせてしまった三光鳥をスケッチしたものの由。はからずも死なせてしまった野鳥を、いとおしみつつ克明にスケッチしたことがよく伝わってくる、見るからに心のこもった絵だと思う。書名もこの少年時代の思い出にもとづき、「罪もない野鳥を殺してしまったせめてもの罪滅ぼしに」つけたものという。
俳句誌に連載していた記事の単行本化で、標題のとおり、江戸時代の俳人直筆の短冊をとりあげて紹介する内容だが、毎回、前半は先生の折々の身辺雑記になっている。そこでは、書名にまつわるエピソードからも偲ばれる、先生のやさしいお心が随所にうかがえるエッセーが展開しており、ちかごろ上々の随筆。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

丹尾安典『男色の景色』(新潮社)
男色(なんしょく)の景色―いはねばこそあれ男色(なんしょく)の景色―いはねばこそあれ
(2008/12)
丹尾 安典

商品詳細を見る

三葉虫型チョコレート、ありがとうございました。
佐復秀樹訳『ウェイリー版 源氏物語』1(平凡社ライブラリー)
源氏物語 1 ウェイリー版 (1) (平凡社ライブラリー む 4-1)源氏物語 1 ウェイリー版 (1) (平凡社ライブラリー む 4-1)
(2008/09)
紫式部

商品詳細を見る

(2008.9.10,平凡社,628頁,\1,600〈本体〉)

イギリスの東洋研究の泰斗、アーサー・ウェイリーが英訳した『源氏物語』を、日本語訳する試み。全部で4巻とのこと。
以前、日本文をWebの自動翻訳にかけて英訳したものを、もう一度日本語訳して、元の日本語と対照させて面白がる、という趣向の本が出たけれど、本書を書店で見かけた瞬間、それを思い出した。
もちろん、自動翻訳ではないから、機械的な翻訳のヘンテコさと同日には論じられないけれど、なかなか興味深い試みだと思う。ウェイリーじしんの誤解もときどきあるようだけれど、『源氏物語』を異文化から眺めると、こんな感じになる、という好例を、英語に堪能でなくとも垣間見ることができるというもの。
前川公美夫『頗る非常!怪人活弁士駒田好洋の巡業奇聞』(新潮社)
頗る非常!―怪人活弁士・駒田好洋の巡業奇聞頗る非常!―怪人活弁士・駒田好洋の巡業奇聞
(2008/08)
前川 公美夫

商品詳細を見る

(2008.8.30,492頁,\2,200〈本体〉)

日本で初めて映画興行を職業にした人物といっていい駒田好洋が、昭和5年に『都新聞』(現在の『東京新聞』の前身)に連載した回顧談を中心に、その他の記事を集め、詳しい注釈・考証をほどこしている。
好洋は「ホラ吹き」を自認しており、回顧談といってもかなり疑わしい内容が多いとされてきたのだが、詳細な考証で、信じてよい部分がかなり明らかになった、といえる。ただ、その考証によって明らかになった記事の誤りを、どんどん訂正してしまうののには、ちょっと戸惑う。一般向け図書ゆえの配慮かとも思うが、オリジナルの本文は本文として尊重すべきで、注で誤りを指摘するのが、オーソドックスな態度だったと思う。
とにかく、明治期に映画が興行として成り立って行くようになる過程が分かり、興味深い。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

古代学入門書2編
最近の出版物から、日本の古代を知るための入門書的著作を2点紹介しましょ。


大和三山の古代 (講談社現代新書 1952)大和三山の古代 (講談社現代新書 1952)
(2008/07/18)
上野 誠

商品詳細を見る


(2008.7.20,217頁,\720〈本体〉)


五月女ケイ子のレッツ!!古事記五月女ケイ子のレッツ!!古事記
(2008/08)
五月女 ケイ子

商品詳細を見る


(2008.7.30,講談社,146頁,\1,300〈本体〉)


かたや、文学・民俗学・歴史学等々を総合した古代学の構築を模索する気鋭の研究者の著書。かたやヘタウマ系イラストレーターの著書。同列に並べちゃ失礼なのかもしれない2冊だけれど、私は、同じ方向性の楽しさを、この2冊から感じ取った。
「同じ方向性」とは何か?――どちらも一般向けに日本古代に関する話題を分かり易く紹介しているところ?いえいえ。そんなんじゃない(まァそれもあるけどね)。既知の情報をいかにうがって紹介するか、ちょっと違った視点から描いてみせるか、というところに、実に心憎いような気遣いを感じさせるところ、そんなところに、共通した方向性を感じたのでした。「おッ、そう来たか!」っていう面白さ、ね。
上野先生の著書が、そういう玄人ウケする性格を持っているのは、ある意味、当たり前なんだけど、五月女ケイ子の本も、あるていど『古事記』をしっかり読んだ人間でないと、あの面白さはわかんないんじゃないかしら?そういう楽しみ方もある、というより、そういう楽しみ方しかない本なんじゃなのかなァ?

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

伊井春樹『源氏物語を読み解く100問』(NHK出版)
源氏物語を読み解く100問 (生活人新書 254)源氏物語を読み解く100問 (生活人新書 254)
(2008/05)
伊井 春樹

商品詳細を見る


(2008.5.10,180頁,\660〈本体〉)

初級・中級・上級と3段階に分かれている。私はトータルで90点くらいの成績でござんした。
上級篇の一番最後の問題(つまり100問目)の問題は、
「大和和紀の十三冊からなる源氏物語のタイトルは?」
これよりも、中級篇の源氏物語の個々の場面について具体的に問う設問の方が私にとっては難しい。専門家と素人との感覚の違いってヤツでしょうか。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

『空飛ぶモンティ・パイソン 第①シリーズ』(イースト・プレス)
空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ
(2008/02/14)
エリック・アイドル、グレアム・チャップマン 他

商品詳細を見る


(イースト・プレス,2008.2.29,333頁,\2,343〈本体〉)

そろそろ新刊書のお話も。
私は、まったくもって「ドリフターズ世代」ですが、1976年から日本でも放映された「空飛ぶモンティ・パイソン」のことは、同時代のこととして語ることができない。土曜日もしっかり授業があったその当時の小学生には、金曜日夜10時からのこの番組を、親が見せてくれるはずがなかったし、私じしん、その存在を知らなかった。
1989年公開の映画「バロン」は、すごい作品だと感心したけど、それとモンティ・パイソンが結びつくのには、数年かかった。でも、徐々に「空飛ぶ…」の断片的に入ってくる魅力的な情報に魅せられ、3年ばかり前だったか、アメリカのアマゾンで、DVD全集を購入、ついに全貌に触れる可能性を得た。まだ全部見てないんだけど。
だけどもちろんそのDVDには日本語字幕はついていない。それでも充分、あの番組のナンセンスな魅力は感じ取れるのだけれど、今回出版されたこの本は、みごとに英語のせりふを翻訳してくれており、これを片手にDVDを見ることで、より正確に内容が理解できるようになった。
わーいわーい、と思っていたら、その直後、日本でDVD全集が発売されちゃいやがんの。


「空飛ぶモンティ・パイソン」“日本語吹替復活”DVD BOX「空飛ぶモンティ・パイソン」“日本語吹替復活”DVD BOX
(2008/02/20)
エリック・アイドル(広川太一郎)、マイケル・ペイリン(青野武) 他

商品詳細を見る


でもね、この日本語版を、上記書籍の日本語訳と対照させながら見るのも、けっこう面白かったりするんですよ、ええ。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

松本品子 編 『華宵のおしゃれ教室』(河出書房新社)
華宵のおしゃれ教室―麗し乙女のロマンチック・バイブル (らんぷの本)華宵のおしゃれ教室―麗し乙女のロマンチック・バイブル (らんぷの本)
(2007/12)
不明

商品詳細を見る


(2007.12.30,127頁,\1,600〈本体〉)

あー、これは表紙の写真がないとつまらないなァ。こんなかんじですよ↓
華宵のおしゃれ教室

高畠華宵が少女・婦人向け雑誌などに発表した挿絵をふんだんに掲載し、その当時(大正末~昭和初年)の雑誌の記事の面白そうなところをその間にちりばめている。この時期のあの雰囲気が好きな人にはたまんない内容。
編者は弥生美術館の学芸員。なんでも来年早々(1月3日~3月30日)同美術館では、高畠華宵の企画展が開催される由。こりゃァ行かずばなりますまい。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

『大熊猫 Baby PANDA』(愛育社)
大熊猫―赤ちゃんパンダ 大熊猫―赤ちゃんパンダ
(2007/11)
愛育社

この商品の詳細を見る

(写真/松原寛,2007.11.25,\1,500〈本体〉)
まァかわいい。

なぜか『論語』の文言とのコラボレーションになっている(『論語』の選訳は納村公子)。

テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

『復刻版 銀座並木座ウィークリー』(三交社)
銀座並木座ウィークリー 復刻版 銀座並木座ウィークリー 復刻版
復刻版銀座並木座ウィークリー編集委員会 (2007/09)
三交社

この商品の詳細を見る

ここでも、当方が学生時代、しばしば並木座に行った、ということを話題にしたけれど、その並木座の開場から3年間・100号分のパンフレットの復刻版。もちろん、私はこの時代を知らない。東宝のプロデューサー・藤本眞澄の肝煎りでできたということはこの本で初めて知った。その藤本の顔であろう、本書で復刻されている時期のパンフレットには、当時の映画界の錚々たる面々が文章やときにはイラストを寄せている。
当方がかよっていた時分は、B5二つ折りのプログラムで、末尾に「類・重兵」という人のコラムというのが定番だった。どこかには保存してあるのだけれど、今ちょっとすぐには出てこない。

テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

荻生待也『図説ことばあそび 遊辞苑』(遊子館)
図説ことばあそび遊辞苑 図説ことばあそび遊辞苑
荻生 待也 (2007/10)
遊子館

この商品の詳細を見る

(2007.10.19,390頁,¥15,000〈本体〉)
古今東西のあらゆることば遊びを、著者独自の分類によって体系化した事典。タイトルどおり図版も豊富で、見ても読んでもなかなか飽きない。読者がどんどん用例を付け足して行ってもいいかもしれない。
口絵の幕末の判じ絵がカワイイので一部を紹介↓
判じ絵

テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

『直筆で読む「坊ちゃん」』(集英社新書)
直筆で読む「坊っちやん」 (集英社新書 ビジュアル版 6V) 直筆で読む「坊っちやん」 (集英社新書 ビジュアル版 6V)
夏目 漱石 (2007/10)
集英社

この商品の詳細を見る

(2007.10.22,394頁,¥1,200〈本体〉)
「やりゃァがったね、どうも」――新聞広告で発売予告を見つけたときの感想はまずそれ。
直筆原稿の総カラー写真版です。これね、常識的に考えると、ものすごいコストがかかる仕事だと思うんですよ。世の中には、専門家を相手にした、古写本の写真版が山ほど出版されてますが、いずれも定価は相当な高値に設定されるものなのです。「坊ちゃん」の原稿は約150枚。つまり見開き1枚だと原稿の写真だけで300頁。そのていどのボリュームの写真版だと、定価1万円前後が相場じゃないですかね。しかも大概は白黒写真版です。オール・カラーなんてったら、その倍ではすまないかもしれない。
それは、普通そのての写真版が専門家相手の小部数出版だからです(だいたい300部前後ってところでしょう)。そこを、漱石の「坊ちゃん」という知名度にすがって、薄利多売を旨とする新書版で出したら、もっと極端に安い定価設定ができるはず、という企画だろうと思います。「1,200円の新書版なんて」などと言ってはいけません。この定価は奇跡です。
でね、やっぱりオール・カラーはいいです。新書版にするためにかなり縮小はされているけれど、読みやすくて、現物の雰囲気がよく伝わってくる。たぶん、出版する側にとっても、実験的な試みだと思う。正直、元取れるのかな?と心配しなくもない。でも、これがそれなりに当たったのだったら、もう何点かこのコンセプトで出版してもらいたい。芥川や太宰の短編だったら、可能性アリか。

テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

双葉十三郎『ミュージカル洋画 ぼくの500本』(文春新書)
ミュージカル洋画ぼくの500本 (文春新書 593) ミュージカル洋画ぼくの500本 (文春新書 593)
双葉 十三郎 (2007/09)
文藝春秋

この商品の詳細を見る

(2007.9.20,398頁,\950〈本体〉)
なにごとも「年の功」はヤッパリ偉大だと思わざるを得ません。
80年間映画観てきた人にはかないませんは。
で、今回はミュージカル映画500本。
当方も(アメリカのそれ中心だけど)ミュージカル好きなので、自分の感想と御大の評価とを比べながら読む楽しみがある。
で、ひとつ自慢。
本書の最後に「ぼくのミュージカル映画小史」という一文が入っていて、その中に、「未見の三本とわがごひいき」という一節では、さすがの著者も日本未公開などの事情で作品じたいは観ていないけれど、ミュージカルの歴史を述べる中で触れておきたい3作品というのが挙げられている。曰く、「Till the Clouds Roll By」(1946),「Words and Music」(1948)そして「Stormy Weather」(1943)。でね、私、これ3本とも観てます。天下の双葉十三郎が未見の3作品を観てんだぞ!まァ全部ビデオでですけどね。「Till the Clouds Roll By」は安売りDVDにもなってるので、今では日本で見るのも簡単(御大もビデオでは観たようです)。「Stormy Weather」は、実は20年ほど前に1度ミニ・シアターで日本公開された(らしい)。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

川原テツ『名画座番外地』(幻冬舎)
名画座番外地―「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記 名画座番外地―「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記
川原 テツ (2007/07)
幻冬舎

この商品の詳細を見る

(2007.7.25,270頁,¥1,400〈本体〉)

ビデオデッキというものが、学生にはまだ高価なシロモノだった時代に大学生だった当方などは、都内各所にあった名画座にはよく通ったものだった。頻繁に通ったのは銀座の並木座。あとは大学地元の早稲田松竹と高田馬場パール座。飯田橋の佳作座やギンレイ・ホールにもたまに…
で、ここで紹介する新宿昭和館は、新宿の現在の東南口からツタヤの前を結ぶ通りをちょっと奥の方に入ったところに存在した名画座で、たった1度きりだが入ったことがある。やくざ映画の3本立てで知られた映画館だが、どういうわけか東宝喜劇映画の特集を組んだことがあって、ラインナップの魅力だけから行ったのだった。入って驚いたよ。世の中にはこういうところもあるんだな、と。客席が暗くなって、上映が始まるトタンにそこここで客がタバコを吸い始めるんだな。だけどそこには一定のルールが存在していて、そのあたりについては、本書の159頁あたりにも書かれている。
並木座に馴れ親しんだ者は辟易させられるばかりの劇場で、その後二度と足は運ばなかったが、昭和館のアノ雰囲気を嫌悪したわけじゃない。むしろ、あの劇場体験は、もっともインパクトの強い貴重な思い出のひとつとなっている。そのインパクトの強さを、内側の視点から実によく活写しているのが本書。いいです。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

米窪明美『明治天皇の一日』
明治天皇の一日 皇室システムの伝統と現在 明治天皇の一日 皇室システムの伝統と現在
米窪 明美 (2006/06/16)
新潮社

この商品の詳細を見る

(新潮新書,207頁,\680〈本体〉)
面白い。
明治天皇がフツウの一日をどんなふうに過ごしたか、ということを、身辺に仕えていた人々の証言によって再構成している。
明治天皇は日中、ほとんど座らなかった、とか、
「数取り」と呼ばれる独特の暇潰しの遊び、とか、
天皇の夜の習慣、とか、
「殿上童」の制度って、明治天皇の時代にはまだ実態があったのね。しかもそれが、将来の幹部候補に対する独特の教育システムとして機能していることに、感心した。
とにかく読み飽きない。このテの興味深い事実・エピソードを連ねて行けば、もっと分厚い著作がかんたんにできてしまうのではないか。その成果を期待したい。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

『ビッグイシュー』69号
もう更新停止かと思ったでしょ?もっとも思った人がいたとしても2人か3人だな。
今回はもう1ヶ月以上前に出た雑誌の話。
ビッグイシュー日本版

(ビッグイシュー日本,2007.4.1,30頁,\200)
ホームレスの経済的自立をバックアップする世界的な団体が編集・発行している定期刊行物、なんでしょ?
たしかフランスが発祥地だったと思うのだけれど、「世界的」雑誌であるために、表紙を飾るのが、ホントーに国際的ビッグ・ネームばかりなんですよねぇ。メグ・ライアン、ジョージ・マイケル、ブラッド・ピット、ケビン・コスナー…。で、それが逆に当方なぞには、「買ってみようかな」という気をもうひとつ起こさせにくい要素でもあった(日本での創刊早々ころに1回だけ買ったけど)。
今回はご覧のとおり西原理恵子センセイのイラスト。これ見て即、買う気になりましたわ。ピッタリじゃありませんか、ビッグイッシューに西原センセイ。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

一ノ瀬俊也『戦場に舞ったビラ』(講談社選書メチエ)
戦場に舞ったビラ――伝単で読み直す太平洋戦争 戦場に舞ったビラ――伝単で読み直す太平洋戦争
一ノ瀬 俊也 (2007/03/09)
講談社

この商品の詳細を見る

(2007.3.10,277頁,¥1,700〈本体〉)
「伝単」というものが、かつて戦場の上空から降ってきた。いや、今でも方々の戦場の空からは「伝単」は降ってきているんだろうな、きっと。
「伝単」とは、敵の戦意喪失を狙った情報宣伝ビラ。日中戦争時から太平洋戦争中に撒かれた「伝単」の実物写真を豊富にとりまぜつつ、「目で見る太平洋戦争史」を綴った書。
掲載の「伝単」はほとんど著者の所蔵だそうな。

テーマ:**本の紹介** - ジャンル:本・雑誌

中野三敏『写楽―江戸人としての実像』(中公新書)
写楽―江戸人としての実像 写楽―江戸人としての実像
中野 三敏 (2007/02)
中央公論新社

この商品の詳細を見る

(2007.2.25,202頁,\760〈本体〉)
「写楽は誰か」――繰り返し取り上げられてきたこのポピュラーな「謎」が、実は謎でもなんでもなかった――つまり、そういう本。
「だって、『増補・浮世絵類考』に「阿波藩の能役者・斎藤十郎兵衛」って書いてあるじゃん」筆者の論旨はつまりそういうことだ。従来の諸論は、『増補・浮世絵類考』の記述は信用できない、というのが大前提になっていたのだが、なんでそんなことが「常識」になってしまったのか、この本を読むと、ホントウに不思議でならない。
『類考』の記述を強力に裏書する『江戸方角分』の紹介と相俟って、もう「写楽は誰か」なんてことに浮かれている段階ではないような気がする。しかも、本書の論旨は、すでに30年前に提唱済みだった。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

神野志隆光『漢字テキストとしての古事記』
漢字テキストとしての古事記 漢字テキストとしての古事記
神野志 隆光 (2007/02)
東京大学出版会

この商品の詳細を見る

(東京大学出版会,2007.2.20,228頁,\2,200〈本体〉)
東大駒場での学部生相手の授業に基づく内容。だから比較的分かりやすく説いてあって読み易い。当方としては珍しく最初から最後まで一気に通読しました(3時間ほどかかったけど)。
数年前に『古事記』を語り部のオババの口調で現代語訳した本がベストセラーになり、それがまた文庫化され、最近では『古事記』を中国少数民族の口誦表現と関わらせて論じる新書が出版されたりしているけれど、それらの『古事記』把握とは対極的な態度に立つ内容。
漢字によって書記されることで初めて成り立つ『古事記』の文体について、その周辺も含めて説く本書の内容には、基本的に納得が行く。
だけど、歌謡とのかかわりを説く第7・8節になると、俄然、なんのことやら理解不能に陥ってしまう。きっと私がバカなんでしょう。
『古事記』の地の文と歌謡の内容が合致しないように思えても、あるがままを『古事記』の方法として受け入れればいいのです。それを現代人のさかしらで、両者に齟齬があるとして原型に溯ろうとしたり、整合性を求めていらぬ深読みをしてはいけないのです。思考停止しなさい――って言っているわけじゃないですよね?

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。