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内山美樹子『文楽 二十世紀後期の輝き』(早稲田大学出版部)
文楽 二十世紀後期の輝き―劇評と文楽考文楽 二十世紀後期の輝き―劇評と文楽考
(2010/02)
内山 美樹子

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歴史は長いけれど、ここ何年も出版部としての見識を持っているのか疑わしくなるくらいに目だった出版成果がなかった出版部から、久々の快挙。
内山先生が、かつて雑誌や新聞に寄せた、そのときどきの文楽公演の時評をまとめた1冊。
私は、いままでの人生で幸せを感じる事柄のひとつとして、越路大夫と津大夫の義太夫を生で聴けたことを挙げてはばからないが、その越路大夫が1987年9月に東京の国立小劇場で語った「酒屋」は、蓑助のお園の人形と相俟って、誠に素晴らしいものであった。大学3年生であった小生は、文楽の公演ではじめて心の底から感動を味わったのだが、その体験の数日後、読売新聞に掲載された内山先生の文楽評を読んで、自分の感覚は間違っていなかったことを確認して、うれしかったのをよく覚えている。もちろん、その記事も収録されている。その記事の前後の4年間(つまり当方が学部生時代ということ)は、比較的よく文楽公演には足を運んでおり、読んでいて懐かしい。津が意外にあっけなく逝ってしまい、越路が引退し、以後、文楽からは遠のいてしまった。
10年近く前、ふと急にまた文楽公演に行ってみたくなり、ふらっと国立劇場の窓口に行って、「文楽の当日券ください」と言ったら、受付のお姉さんに穴の開くほどマジマジと見つめられ、いかにも呆れ果てたという口調で、「当日券はございません」と言われたことがある。我々が学生のときは、当日券でいつ行っても入場できたもんだったような気がしたけど、その後、文楽公演はけっこう人気で席を取るのがむずかしくなったみたい。で、けっきょく20年近く、生の文楽公演には行っていない。
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