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東京古書会館
花井於梅酔月奇聞

本日は「趣味展」。
画像に掲げたのは、『花井於梅酔月奇聞』。後に『明治一代女』で知られる、花井お梅の箱屋殺しの事件を最初に扱った戯作。作者は秋葉亭霜楓。事件発生のその年に出版されており、複数の版元から出版されている。(版権・著作権はどうなっていたものやら。)本日手に入れたものは正文堂版で、上下2冊のうちの上と思われる。最終頁の本文が中途半端な終り方をしているので、最後1丁分が落丁しているのかもしれない、と思ってちょっと調べ始めたところ、ついつい時間を費やしてしまった。
実は、同じ正文堂版の第2版(1887.12刊)は、現在、国会図書館の近代デジタルライブラリー上でモノクロ画像が閲覧できる。そこで、最後の部分がどれくらい欠落しているか確認してみようとしたところ、ナント、本文がぜんぜん違っていることに気付いた。で、だんだん見比べているうちに分かってきたのは、双方とも回数に乱れがあって、けっきょく本文そのものの相違ではないらしいことがわかった。本日買ったものは、第1回から第7回まで来て、いきなり次が第10回とされる。で、次がなぜか第9回とあって、以後は第20回まで順繰り。つまり、第8回となくてはならないところを第10回に誤っている。(本文じたいには混乱はないようだ。)一方、国会図書館の第2版は、第5回の後、いきなり第7回に飛んで、以下、回数が飛んだまま第20回まで行ってしまっているらしい。(やはり本文じたいには混乱はない模様で、回数の違い以外は、本日入手の本と第2版とは基本的に同文であるらしい。ただし、本日入手の本で第20回に掲載されている挿絵が、第2版では第12回に挿入されている。)
なんかややこしいことになってきましたが、つまり、本日入手本は全20話収録で、国会図書館の第2版上冊は実質19話しか収録されていないのでした。で、第20話に相当する部分は、下冊の冒頭にちゃんと収録されていることも確認できる。
で、本日入手本の末尾落丁疑惑ですが、どうもこれは落丁ではないらしい。というのは、第2版も、ものすごく唐突なところで切れていて、下冊はその続きから唐突に始まる、という体裁になっている。だいたい真ん中辺りでバッサリ2つに分けて、上下2冊としているのでしょう。
さて、では本日入手本は、第2版より前の版か後の版か、という問題ですが、たぶん後の版と考えるのが妥当だと思う。第8回とあるべきところを第10回と誤記するミスはあるものの、第2版ですっかり番号が飛んでしまっていたものを、とりあえず整えようとした痕がうかがえるからだ。奥付に相当するものは下冊の方にあったと思しく(第2版はそうなっている)、確認し得ないが、第3版ないしそれ以降の版なのだろう。口絵や序文が、入れ替わったり削除されてもいるようだ。
他には、雑誌『猟奇』創刊号(1946.10)の復刻版(『カストリ雑誌研究』1976.7刊の付録)。
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