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『古事記絵はなし 日本の神様』(有楽社)
久しぶりに古本の話をしましょう。
古事記絵はなし1

渋川玄耳・解説/名取春僊・編画『古事記絵はなし 日本の神様』(有楽社,1911.2.11,定価1円80銭)。
挿絵を担当している名取春僊(春仙)は、都新聞や朝日新聞の挿絵などで名をはせた著名な画家。後年、舞台俳優の浮世絵風版画でも有名になる人物です。その画家が、古事記を中心とした日本の神話・説話の挿絵を描いている。2頁見開きの右頁にお話の概要、左頁にその絵というレイアウト。いろいろなタッチの絵があり、飽きない。
上に掲げたのは、田道間守がトキジクノカグノコノミを探しに行く話を描いたもの。それに対する解説は下のような文章になっている。
古事記絵はなし2

けっこう大胆な解釈が無造作に投げ込まれている印象があるが、それがまた時代性を感じさせて興味深い。「韓国併合条約」締結の翌年の刊行というタイミングです。
カグノコノミ(解説では「蜜柑」としている)を求めに「南の方の遠い遠い海の先」に行く、というのも、オリジナルにはない具体的な地域設定。タイトルもズバリ「南洋」。明治から太平洋戦争期には、この「南洋」ということばに、独特のニュアンスがあったんだなァ。春僊の挿絵にも、たしかにそれらしい原住民が描かれている。
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